正午、どういうわけか王陽明を思い出し、龍場悟道を考えました。
王陽明についてはあまり詳しくありませんが、龍場悟道という四字の伝説的な色彩は非常に強く、ちょっと格好つけているので、B 站でいくつかの動画資料を探してみました。龍場悟道の物語は、王陽明が朝廷で官職についている際に奸人に害され、河に飛び込んだふりをしてなんとか命を救ったという話です。その後、龍場（貴州の道場）で悟りを得て、最終的に道を得て、聖人となったのです。
短い動画が横行する時代において、大多数の動画資料は比較的浅薄で、二次的な知識を語り、情報密度は非常に低く、洞察に欠けています。私は、やはり『伝習録』を自分で読んで、心学を研究する必要があると思いました。ほんの少しの触れ合いですが、心の中には陽明の龍場悟道が禅宗の頓悟に似ているという考えがあります。
禅宗は頓悟を重んじ、「棒喝式」の啓示を好みますが、私には少し極端に思えます。弟子が師に道を求めるとき、師は謎かけをするか、弟子を打ち殺すのです。私が見た最も信じられない禅宗の話は、ある弟子が師に道を求めたとき、師が直接刀を振るって彼の腕を切り落とし、弟子はその場で悟り、仏になったというものです。
こんな話を聞くと、あなたも私と同じように思うでしょう：なんだこれは？これが可能なのか？
禅宗には多くの批判がありますが、上記の話はその一端を示しています。その弟子は本当に悟ったのか、それともただ師の刃物の下で胆を潰されたのか、私たちには知る由もありません。今日の社会では、多くの法師が自分が頓悟した、道を得たと主張し、それによって社会的地位を得ていますが、彼らの悟りの真実性を証明することはできません。結局のところ、頓悟は実践できないものです。
私の考えでは、頓悟は必ずしも偽物ではなく、ただそれは無から生じるのではなく、量的変化が質的変化を引き起こすものです。
龍場悟道と禅宗の棒喝による悟りには共通点があり、どちらも人が大きな災難を経験した後、内心が極度の平静にある瞬間に生じる悟りです。これらの悟りの過程には非常に興味があります。私はこれらの聖人の物語が好きで、彼らが自分の道を見つけたことを羨ましく思います。心に二つの物がなく、ただ本心だけ、これが涅槃の状態かもしれません。仏陀がかつて菩提樹の下で悟ったことも、そうであるかもしれません。内心が平和で、精神が満ち、喜びも悲しみもなく、私は極度に集中しているときだけこのような感覚を持つことができます（実際、賢者の時間もそうで、私はこれがチベット密教の「火の中に入る」理由でもあると思います）。その時、私の心は満ちていて、憎しみもなく、感謝と感激で満たされ、頭はクリアで、衝動的ではなく、秩序があります。しかし、そのような瞬間は少なく、ADHD（注意欠陥多動性障害）のせいで、すぐに混沌に戻ってしまいます。
仏陀は言いました、衆生は塵に覆われた鏡であり、仏は鏡面を磨いた衆生です。私は、誰もが自分の悟りを持つ仏性を持っていると信じています。この悟りは必ずしも仏教という哲学思想を通じて表現される必要はなく、程朱理学、陽明心学、老荘道学、ストイック主義、マルクス主義でも表現できます。重要なのは、どのように実践するかです。凡人の悲しみの根本は、知行合一ができないことにあるかもしれません：考えることは多いが、行動は少ない；行動は多いが、本心に従わない。